ＪＲ東日本パス＆はやぶさ号で行く青森弾丸トラベラー [5]

臨時快速列車リゾートあすなろ下北

新青森駅の在来線の改札は２階の南口に向かう途中にある。二人は急いで、１階の在来線ホームに行った。そこには、すでにカラフルなボディカラーの臨時快速列車リゾートあすなろ下北３号が停車していた。
「うーん、なんか地味な車両だな・・・」
ねぶたの情熱を表す赤・下北半島の菜の花をあらわす黄色・森林を表す緑色で彩色されたリゾートあすなろ下北の車体は、十分派手だったが、はやぶさのインパクトを体感した後の二人には物足りないようだ。
そんな第一印象も車内に入ると一転した。
「おおー、窓がデカイ！さすがリゾート列車！」
「シートがゴージャス！しかも足元広々～」
リゾートあすなろ下北の車内は、とにかくゴージャスだった。リクライニング付きのシート、広いシートピッチ、開放感が抜群の大きな窓、前面展望映像などが見られる天井モニター、車イス対応の大型洋式トイレなどなど。さらに運転室の後には、展望ラウンジがあり、巨大な窓から前方と左右の景色が一望できるのだ。ちなみにこの列車は2両編成で全席指定、乗車には３１０円の指定席券が必要になる。

さて、新青森駅からリゾートあすなろ下北に乗車した二人は、一体どこに向かっているのかと言うと、この列車の終着駅かつ本州のてっぺんの駅でもある下北半島の『大湊駅（おおみなとえき）』（15：02着、約１時間４８分）である。このリゾートあすなろ下北の停車駅は『新青森駅 - 青森駅 - 浅虫温泉駅 - 野辺地駅 - 陸奥横浜駅 - 下北駅 - 大湊駅』となっており、経由線区は新青森駅-青森駅間が奥羽本線、青森駅－野辺地駅間は青い森鉄道、野辺地駅-大湊駅間は大湊線となる。

PM1:14
リゾートあすなろ下北は、新青森駅を出発すると５分くらいで青森駅についた。今回、二人は『ＪＲ東日本パスってこんなところまで行けるんだぞー』を実践しているので、大湊駅に向かっているのだが、もし日帰りでＪＲ東日本パスを利用しようって人は、正直な話、この青森駅辺りで降りることをオススメする。それはこの先を読んでいってもらえばわかることなのだが、簡単に言うと、これより先に行くと観光する時間がなくなるからである。二人も本音を言えば、青森駅周辺の鮮度抜群のうまい寿司（すし）も堪能したかった。ちなみにＪＲ東日本のびゅうプラザや青森駅周辺のホテルなどで、ホテルスタッフがおすすめする青森のおいしいお寿司屋さんで使える『寿司クーポン』という食事券が販売されている。お得にお寿司を食したいという人は、利用してみてはどうだろうか。

PM2:02
野辺地駅では、約８分停車する。二人は列車の外へ出てみた。野辺地駅は、田舎の駅のほんわかした空気がたっぷりと流れていた。
「あーこれだよ、こののんびりした空気が癒やされるんだよねー」
「やっと旅っぽくなってきましたねー」

せっかくなので、車掌さんと青い森鉄道アテンダントのお姉さんにもご登場をお願いしてみたら、気軽にＯＫがもらえた。ちなみにアテンダントのお姉さんは、この列車には青森駅～野辺地駅間で乗車していて、観光に関する質問も気さくに教えてくれる。また、全区間で車内販売ワゴンのお姉さんも巡回していて、ご当地ならではの弁当やお土産が買えるのもうれしい。

野辺地駅を出発し大湊線の線区に入ると車窓の景色は一段とリゾートムード満点となった。おすすめの絶景ポイントは、野辺地駅から二駅目の有戸駅から吹越駅の陸奥湾を望む海岸線を走る区間だ。ちなみに青森－野辺地駅間が海側の座席（Ａ席）は、野辺地駅でスイッチバックするので、そこから先では山側の座席となってしまう。つまりＤ席を予約すれば、野辺地－大湊駅間が海側となるので、予約するときは注意してほしい。

大湊線と言っても、リゾートあすなろ下北では、ほとんどの駅を通過していくので、終点まではあっという間である。野辺地駅から陸奥横浜駅へは約２５分、陸奥横浜駅から下北駅へは約２０分、下北駅から大湊駅へは約５分。そんなこんなで、いよいよリゾートあすなろ下北は大湊駅へ到着する。

【ルートマップ】新青森駅－野辺地駅－大湊駅

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[6] てっぺんの終着駅「大湊駅」　≫≫